映画・テレビ

2015年1月10日 (土)

【イベント】1/17(土)ドキュメンタリー映画『ソナム』上映+トーク(小川真利枝監督+中原一博さん)

Kamakuratibet01

↑詳細はこちら。クリックすると拡大できます

ドキュメンタリー映画『ソナム』上映+チベット的トーク
日時:2015年1月17日(土)13:30〜16:00
場所:鎌倉恩寵教会(鎌倉市佐助1−9−3)

■映画『ソナム』上映(小川真利枝監督)
 チベット本土から亡命した10歳の少年ソナムを描いたドキュメンタリー。

■トーク「チベットの今」
 小川真利枝監督 + 中原一博さん(→中原さんのブログ「チベットNOW@ルンタ」

■特別出演:テンジン・クンサン(元チベット伝統歌舞団員)

2013年2月 9日 (土)

【チベット関連映画とイベント】『ケサル大王』上映会+小林秀英氏講演(2/23・24@東小金井)

Gesar「ケサル大王」はチベットで語り伝えられている英雄。その物語は世界最長の英雄叙事詩として知られ、2009年、ユネスコの無形文化遺産にも登録された。今もチベット東部を中心に人気を誇る伝説的英雄の伝統と現状を追ったのがドキュメンタリー映画「ケサル大王」だ。監督の映像作家・大谷寿一氏は7年間にわたってチベット本土のケサル王ゆかりの地の数々を訪ね、この作品を完成させた。

今までも何度か上映されてきたが、2月23日・24日に東京・東小金井で上映会が開催される。今回の上映会は「東チベットの今を知って考える」と題され、チベット問題を考える会代表の小林秀英氏の講演「東チベットの焼身抗議」と併せて行なわれる。ケサル王が人気のチベット東部では近年、チベット人による焼身抗議が続いている。

東チベットの今を知って考える
ドキュメンタリー映画『ケサル大王』(大谷寿一監督)上映
+講演「東チベットの焼身抗議」(小林秀英)
2/23(土)・24(日)@東小金井「現代座ホール」
詳細は「ケサル大王」公式サイト(http://gesar.jp/)

私が見た「ケサル大王」は、昨年購入したブルーレイディスクのバージョン。編集の乱れ等もあって、その後かなり変更されている模様だ。構成も変わっている可能性があるため、ここでは個人的に面白いと思った素材のみを紹介しておこう。

【物語】
正直ケサル王の物語がどんなストーリーなのかよく知らなかったが、本作品ではチベットの美しい風景や牧民の暮らしとともに概要が紹介されている。要は、梵天によって地上に遣わされたケサルが、競馬に勝ってリン国の王になり、周辺を平定していくという話だとわかる(←簡単にまとめすぎか)。その競馬のくだりが、有名なリタンの競馬祭で戦うカム(東チベット)の男たちの勇姿と絡めて紹介される。実はケサル王の物語はストーリーが確定しているわけではなく、今も新しく生まれている。その担い手が「語り部」だ。

【語り部】
今でこそチベット語や中国語の書籍の形で出版されているが、ケサル王の物語は口承文学として、語り部が伝えてきた。この語り部自体がミステリアス。本作品にも、11歳のときケサル王の夢を見て、目が覚めた後、3日3晩ケサル王物語を語ったという語り部(現在は70歳)が登場する。彼のように、読み書きもできず、誰かから習ったわけでもなく、長大な物語を突然暗唱できるようになったという語り部も少なくない。チベット全土で数十人しかいない語り部の本物の語りは、本作品のメインのひとつだ。また、神から降りてくるという物語を書き綴る医師も興味深い。

【仮面舞踏】
知らなかったのだが、東チベットの名刹ゾクチェン寺は、ケサル王とゆかりが深いらしい。先々代(100年くらい前)の5世寺主が、口承のみで伝えられていたケサル王伝を仮面舞踏(チャム)の形で、目に見えるようにしたそうだ。なかなか目の付け所がいいと思う。雪の舞うゾクチェン寺の中庭で繰り広げられる仮面舞踏の映像が見もの。これぞチベット、て感じだ。劇中で使われる仮面は、5世寺主が夢で見たものを形にしたという。

【チベットの現状】
こうしたチベットの伝統は、半世紀前の中国の侵攻によって一度はほとんど滅んだ。ゾクチェン寺も廃墟と化した。今も伝統的な生活や言語や信仰、そして自然環境が破壊されつつある。本作品も、そうした現状をいたるところで訴えている。単なる伝統文化へのオマージュでは終わらない。というより、チベット人の間でケサル人気が復活し盛り上がっているのは、危機的状況への救いを求めているからだ。これこそ本作品が伝えたいテーマだろう(と私は受け取った)。

Darchok_derge寺を持たず、経典や仏具を草原に埋める儀式を行なっている僧侶も登場する。仏教受難の時代を予知した密教行者グル・リンポチェ(ケサル王の前世とされる)以来の伝統に倣ったものだ。いつ頃からか東チベットのいたるところに巨大なタルチョ(祈祷旗)のオブジェが現れるようになったのは、こうした埋蔵ムーブメントの一環だったのだろうか。
関連記事「チベット式祈りの旗“タルチョ”は進化するアートだ」

最新版の『ケサル大王』では以上のような映像が、完成度の高い作品となってご覧いただけるはずだ。
さらに3月末には大阪で、ケサル研究の第一人者、三宅伸一郎さん(大谷大学准教授)をお招きしての上映会も予定されているらしい。
乞うご期待!

2010年3月13日 (土)

【イベント】3/27(土)@渋谷アップリンク『雪の下の炎』上映+トーク(楽真琴監督×長田幸康)

Yukinoshita_big_2中国支配下のチベットで33年間におよぶ投獄に耐え抜いた僧侶パルデン・ギャツォ師を描いたドキュメンタリー『雪の下の炎』のDVDがいよいよ発売される。

これを記念して、お馴染み渋谷アップリンクで上映会とトークショーが開催される。
トークショーは、ニューヨークから一時帰国する楽真琴監督と私・長田。直接お会いするのは、意外に初めてだ。

お時間のある方は是非!

2010年3月27日(土)開場18:30 / 開演19:00
■19:00 上映『雪の下の炎』
■20:20 トーク(楽 真琴監督×長田幸康氏)
(21:20頃終了予定)
■会場:アップリンク・ファクトリー (渋谷区宇多川町37-18トツネビル1F)
■イベント料金:1,500円(1ドリンク付)
★当日、DVDを先行発売予定

詳細・ご予約はアップリンクのサイトにて↓
http://www.uplink.co.jp/fireunderthesnow/news/index.php#896

Yukinoshita_book『雪の下の炎』公式サイト

楽 真琴 監督ブログ

▼書籍『雪の下の炎』(パルデン・ギャツォ著)(amazon.co.jp)

▼【記者ブログ】チベット特集:雪の下の炎は消えず(福島香織)

2009年1月18日 (日)

【イベント】1/31「TibetTibet」上映会&ミニコンサート

イベント「チベットを知る夕べ」のご案内。
おなじみ『TibetTibet』上映+トークショー+長屋和哉さんのミニライブです。

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■チベットを知る夕べ■
Tibet Tibet with 長屋和哉

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日程:2009年1月31日(土)
時間:18:00開演/17:30開場
出演:キム・スンヨン(映画監督)、長屋和哉
会場:正満寺(東京都港区高輪1-27-44)
http://www.shomanji.com/

料金:3,500円(前売)/4,000円(当日)
ご予約・お問合せ:KOKIHI 03-5848-4430
チケットぴあ
http://ent.pia.jp/pia/event.do?eventCd=0853924

17:30 開場
18:00 『チベットチベット』上映(85分)
19:25 休憩
19:40 長屋和哉ライブ
20:30 トークショー(〜21:00)

▼『Tibet Tibet』公式サイト
http://www.tibettibet.jp/

▼長屋和哉公式サイト
http://www.ame-ambient.com/

2008年12月 7日 (日)

チベットの「いま」を伝えるドキュメンタリー「恐怖を乗り越えて」(Leaving Fear Behind)上映開始

チベット人がチベット本土で撮影したドキュメンタリーフィルム「恐怖を乗り越えて」(Leaving Fear Behind)の上映が日本でも始まった。東京、仙台、長野、松本、名古屋、福岡などで日本語字幕版が上映される。撮影を行なった2人のチベット人が拘束され、そのうち1人は今なお行方不明となっている。

Jigdrel_01_2「恐怖を乗り越えて」(Leaving Fear Behind)は、2007年10月から今年3月騒乱が起こる直前にかけて、チベット本土で撮影されたチベット人たちの証言集。東チベットやラサで行なった100人を超えるチベット人たちへの35時間に及ぶインタビューを約25分に編集したものだ。遊牧民や学生など、ごく普通のチベット人たちが世界中に向けて、顔を出して、チベットの「いま」について証言している。

Jigdrel_02_wangchen_3もちろん、中国支配下にあるチベットでの、この種の撮影には大きな危険が伴う。実際、撮影にあたったトゥンドゥプ・ワンチェンとゴロク・ジグメは逮捕された。
トゥンドゥプ・ワンチェンは1974年アムドのバイェン(青海省化隆)の農家に生まれた。1993年にいとこと一緒にインドに出たものの、チベットに戻った。いとこのギャルジョン・ツェティンは後にスイスに亡命。今回のフィルムはチベット・中国から持ち出された後、ツェティンの手で編集された。3月26日、アムドで拘束され、西寧に移されてから行方がわからなくなっている。

Jigdrel_03_jigme_3ゴロク・ジグメ(ジグメ・ギャツォ)はゴロク地方セルタ(四川省色達)生まれで、トゥンドゥプ・ワンチェンの友人。ラプラン・タシキル寺の僧侶である。撮影の助手役だった彼も3月23日に拘束された。甘粛省臨夏の刑務所に囚われていたが、10月15日に釈放されて寺に戻った。拘束中に拷問を受け、釈放後も監視されているという。
チベット人の「本音」描いたドキュメンタリー映画の制作協力者、7か月ぶりに釈放(AFPBB、2008/10/21)

Jigdrel_04_girl_2タイトル「恐怖を乗り越えて」はこのフィルムのチベット語の原題「ジグデル」(Jigdrel)を日本語にしたものだ。危険を冒して、素朴な言葉でメッセージを伝えようとしたチベット人たちの切羽詰まった気持ちが、このタイトルに込められている。北京五輪を前にした彼らは、本当に危機感を抱いていた。3月の騒乱がなぜあれほど大きなものになったのか、わずか25分だが濃厚なこのフィルムから感じていただけたらと思う。

英語版は実は全編Google Videoで見られるので、一番下に貼付けておく。
今回日本で上映されるのは、Students for a Free Tibet(SFT)Japan が中心となって日本語字幕をつけたもの。
詳しい上映予定は、↓のページにて。
"LEAVING FEAR BEHIND"「恐怖を乗り越えて」(SFT Japan)

Leaving Fear Behind(公式ページ)英語

2008年10月28日 (火)

【イベント】11/1-3『50人のチベット』展 --チベットって、知っていますか?+「ヒマラヤ国際映画祭」(10/31-11/3)

いよいよダライ・ラマ法王が来日しますねー。
それに合わせたかのようにイベントが続々!
とりいそぎ、『50人のチベット』展 ×「ヒマラヤ国際映画祭」のご案内です。50人…の主催者からいただいた情報を以下に。

東京・狛江、長野・善光寺で反響を呼んだ
「50人のチベット」展が再び東京に帰ってきました!
今度は「ヒマラヤ国際映画祭TOKYO2008」とコラボレーション!

「チベット大好き」の会がこれまで一貫して掲げてきた
「チベットをもっと知ってほしい」という願いを、
更に多くの方々に知ってもらえるのでは?

ジャーナリストや作家の映像作品と、
私たちの切り取ったチベットの一瞬とが補い合って、
見る方の印象をより鮮明なもの、深いものに高められるのでは?
こうした期待をこめて、
「50人のチベット」展作品を映画祭会場内に併設展示します。

世界の屋根を映す数々の映画とともにお楽しみ下さい!!

『50人のチベット』展
 --チベットって、知っていますか?--


【テーマ】
「チベット」という言葉がこんなに語られる時はないのかもしれません。
けれどもチベットのことを本当に知っている方がどれだけいるでしょう。
報道には現れない本当のチベットの姿を伝えたい。
ふと、かつてチベットを旅したわたしたちは思いました。
チベットの風に吹かれ、その大地にふれた50人それぞれにチベットの光輝く一瞬を写真や絵に表現してもらいました。
ご覧になった方ひとりひとりが何を思うかは自由です。
50人の心に咲いたチベットの花を、ぜひ感じ、ふれていただけたら嬉しいです。

チベットや世界の人々が平和に生きられますように。
わたしたちの世界や心が平和でありますように。

【日時】
11月1日(土)9:30〜22:00
11月2日(日)9:30〜22:00
11月3日(祝)9:30〜20:00
(最終日は20時からの映画最終上映開始後、展覧会は撤収します。映画上映は22時まで。)

【場所】
国立オリンピック記念青少年総合センター 小ホールロビー
(〒151-0052 東京都渋谷区代々木神園町3番1号)

【入場料】
1500円
(映画鑑賞のための入場料です。展覧会だけの入場は出来ません。ご了承下さい。)
※会場の使用規則により、会場でのチケット販売はないそうです。
 ご来場前のチケット購入方法はこちらでご確認ください。
http://www.himalayafilmfestival.jp/schedule.html

【主催】
映画主催:ヒマラヤ・アーカイブ・ネーデルランド(オランダNGO)
    :ヒマラヤ・アーカイブ・ジャパン(日本NPO申請団体)

展示主催:「チベット大好き」の会
     http://tibet-daisuki.at.webry.info/

■ ヒマラヤ国際映画祭TOKYO2008

映画祭のプログラムの詳細については公式サイトをご覧下さい。
http://www.himalayafilmfestival.jp

2005年9月19日 (月)

中国のテレビ番組かと思ったあるよ♪NHK新シルクロード「青海・天空をゆく」

昨日放送されたNHK新シルクロードの第7集「青海・天空をゆく」
前半は青海省ということでチベットエリアだ。
すでにハイビジョンでは放送されており前評判は聞いていたが、さすが日中中日共同制作。
幸い「旅限無(りょげむ)」さんが、たっぷり時間をかけて料理してくださるそうだから、ここでは軽めにしておこう。

唐の王家からチベットの王家に嫁がされた文成公主という有名なお姫様がいる。
この人をどうしてもチベットと中国の“友好”のシンボルに仕立て上げよう、
そういういじらしい試みを中国は一貫して続けている。
7世紀まで溯らないと、ふさわしいキャラが見つからないからだろう。
いかに一貫して仲が良かったかわかろうというものだ。

slikroad_wenchengさて、番組では、唐とチベット、吐谷渾の関係が、
美しい青海湖の風景、そして杜甫の詩(出た!)などを通して語られた後、
唐からチベット世界へ至る入口である日月山(峠)に
最近立てられたようにしか見えない文成公主の像が映る。
そしてナレーション。

>>和平のため吐蕃に嫁いだ文成公主。
>>彼女によってチベットに初めて仏教がもたらされたと伝えられています。

仏教が、じゃなくて、中国仏教が、だろうな。
“もたらされた”というのが何を意味するのか不明だが、
先にネパールからベルサ(ネパールの公主)が嫁いでいて、
インド仏教はもたらされていた、と伝えられています。
便利な言葉だ…“伝えられています”。

この2文は全体として次のような印象を与えるよう仕組まれたコピーだ。
「唐は和平を望んだのに、吐蕃が野蛮でいうことをきかないものだから、
 わざわざ公主を降嫁してやった。
 おかげで文字さえない文化不毛のチベットに仏教まで伝えたやったのだ、ありがたく思え」
……考え過ぎか(笑)。

>>その文成公主ゆかりの寺院を訪ねました。

slikroad_namnang_lhakhangというので、どこかと思ったら、
これが唐突に、ジェクンド(玉樹)の大日如来堂だ。

たしかに公主が嫁入りの途中で立ち寄ったゆかりの地だが、
直前の日月山とは軽く800キロ離れているし、
シルクロード「青海の道」とは関係ない場所にあるので意表を突かれた。
遠くまで行って何を写したかったのかというと…

>>遠く離れた土地からも、熱心な信者が、訪れています。

slikroad_namnangチベット人巡礼がいつものように五体投地している。
大日如来の像が祠られているからだ。
「文成公主廟」というテロップを目にすると、
まるで皆が漢字でそう呼んでいるかのような印象を受けるが、
現地ではビ・ナムナン、つまりビ(地名)の大日様などと呼ばれている。
ここでナレーションがかぶさる。

>>人々は大日如来に文成公主の姿を重ね合わせて祈っています。

松平さんのあの口調で言われてしまうと
本気にしちゃう人がいるかもしれない。

さっきは学術的に突っ込まれると困るから“伝えられています”だったのに、
ここだけは確かめもせず、祈っています、と断定するんだな。

観音菩薩像にダライ・ラマ14世の姿を重ね合わせるチベット人は普通にいるけど、
祈りながら文成公主に思いをはせるチベット人なんて
聞いたことがない。

つまり、こういうことか。
チベットと唐の和平の象徴だった文成公主が今も(チベット人に)慕われている、
という映像を通して、両民族は仲良くやっています、問題なんてありません!
と主張せねばならない、と思ったものの、
これといった証拠や素材もないため、
観光用に立てられた像と、800キロも離れた所にある寺を
(言わなきゃわかんないだろうから)無理矢理使った、と。

というわけで、皆様の受信料が有効に役立てられているこの番組についてのさらなるツッコミについては「旅限無(りょげむ)」さんをお楽しみに!

2005年9月 9日 (金)

チベット難民の亡命に同行したドキュメンタリー『ヒマラヤを越える子供たち』が再上映される

今も毎年2,000〜3,000人のチベット人が難民となっている。
多くの難民は国境警備が手薄になる冬、ヒマラヤ山脈を歩いて越えて、ネパール・インドを目指す。
その約三分の一が14歳未満の子どもたち。
逃避行に同行して撮影されたドキュメンタリーフィルムが上映される。

escape_over_h02『Escape Over the Himalayas ヒマラヤを越える子供たち』は、ヒマラヤを越えて亡命する実際のチベット難民を追ったドイツ製のドキュメンタリーフィルム。
5人の子どもを含む10人の亡命者、そして彼らを導く亡命ガイドの姿を描いている。

昨年の“バンフ・マウンテン・フィルムフェスティバル ”で上映されたが、気が付いたチベット関係者はほとんどいなかったらしい(^-^;
ということで、今秋、あのパタゴニアチベットサポートグループKIKUのコラボによる、トークショー付き特別上映会が実現した。もちろん日本語字幕付き!

・上映スケジュールやチケット情報等、詳しくはKIKUのページ→「ヒマラヤを越える子供たち」
・このフィルムの公式サイトでは予告編が見られる。
 →予告編に直リンク(3.2MB)

escape_over_h01NGO"International Campaign for Tibet"のレポート"Dangerous Crossing"によると、
2004年にカトマンズのチベット難民受け入れセンターに登録されたチベット難民の数は2,334人。
これはあくまで国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に認められた数であって、この他に、登録されていない人、途中で捕まった人、山中で命を落とした人も少なくないはず。中国とネパール・インドはますます友好(?)関係を深めていて、チベット難民を取り巻く状況は悪化する一方だ。

escape_over_h03なぜ亡命するのか?
このレポートによると、
(1) 難民の約3割が14歳未満の子ども。難民学校でチベット式の教育を受けさせるために親が亡命させる。
(2) 成人のほとんどは僧侶と尼僧。仏教を学ぶために亡命の道を選ぶ。
(3) 西部大開発で移住させられ食えなくなった、とか、増え続ける漢族との競争に破れて失業した、といった人もいる。
(4) ダライ・ラマ法王の姿を一目見たいただけというチベット人も多い。
…となっている。

2005年3月30日 (水)

リチャード・ギア、ダライ・ラマ法王の言葉で小泉首相にアドバイス

映画のプロモーションにかこつけて、聞かれてもいないのにチベット問題や中国批判を語ってしまうことで有名なリチャード・ギアが来日。「Shall we Dance?」PR会見でまたやってくれました♪
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親日派ギア 中国にNO!(デイリースポーツ2005/3/29)
(略)......会見を終え、写真撮影タイムに入ったギアが突然「映画とは関係ありませんが、言わせてください」とマイクを握った。「私はあなたの国(日本)の首相に似ていると言われているとか。光栄です」とまずはリップサービス。続いて、14日に中国が台湾の独立を阻止する狙いで採択した「『反国家分裂法案』には断固として反対します」と抗議の声明を発し、EUの“対中国武器輸出の禁輸解除”を検討する動きにも「EUは禁輸を解除すべきではない。武器は中国に売られるべきではない」と踏み込んだ。.....(略)
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richard_gere_tyc今回はチベットまで話が及ばなかったようだが、ここで一言「そういえば来週ダライ・ラマ法王が来日するのですが」と声をかける気の利いた記者はいなかったのか?(笑)

で、小泉首相と似てるだのダンスを踊っただのどうでもいいことばかりが報道されていたが、ちょっと趣の違う記事を見つけた。(もしかしたら他の通信社・新聞社も同じような内容を配信していたかもしれないが未発見)

AFPの記事(英文)“Actor and activist Richard Gere advises Japan's PM to listen to his rivals (AFP) TOKYO, 29”の目新しい部分を拙訳で抜粋してみる。
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政敵との緊張関係が危険水位を超えることもしばしばの小泉首相が、俳優リチャード・ギアから助言を受けた。ダライ・ラマに従い、汝の敵の言葉に耳を傾けよというものだ。
(中略)
ギアは小泉首相とたいした政治的な議論を交わしたわけではないが、4月に来日が予定される、亡命中のチベットの精神的指導者ダライ・ラマのメッセージに耳を傾けるよう促した。
(中略)
党内の政敵や反対派とどうすればうまくやっていけるかと訪ねられたギアは「うーん、なにかと聞く耳をもつ、てことじゃないかな」と答えた。
ギアは、米ソ冷戦中のダライ・ラマの言葉を持ち出した。米ソの指導者は「どこかの島に行って」2週間ほど互いの家族も交えて寝食を共にし「お互いのために料理を作り、皿を洗い、子どもたちを一緒に遊ばせてみなさい」という提案だ。
ギアは「そんなふうにすれば、世界はとても平和になる。どんな問題だって乗り越えられるさ」と語った。
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という感じだ。ネット上で目にした日本の記事の中でかろうじて近いのは、
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「自民党とうまくダンスを踊るには」と首相へのアドバイスを求められたギアさんは「いつも相手の言うことに耳を貸すこと」と党側が喜びそうな言葉を残して首相官邸を後にした。
<小泉首相>米俳優リチャード・ギアさんの表敬受ける 毎日新聞- 3月29日19時4分更新)
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かな〜。要するに“ダライ・ラマ”って言葉を記事に入れたくないのかな?

[写真は、国連本部前でハンガーストライキ中のチベット人を励ますギア。京都新聞2004.4.14「国連はチベット問題協議を リチャード・ギア氏がハンスト支援」より]

【4/2追記】AFPの記事、AFP時事が配信していたのを後で発見。Livedoor Newsに掲載されてました。
ダライ・ラマの教えに従い、ライバルの意見聞け=R・ギアが首相に忠告(2005/3/29東京・AFP時事)

2005年3月25日 (金)

ポタラ宮で2,000人ロケ。ミシェル・ヨー最新作「レジェンド/三蔵法師の秘宝」

4/16から公開されるミシェル・ヨー(楊紫瓊)最新作「レジェンド/三蔵法師の秘宝」(2002年)には北京や敦煌と並んでチベットも登場する。

sanzouhoushi

三蔵法師つっても孫悟空の話ではなく、師が遺した秘宝が、敦煌の僧侶たちによってどこかに隠されたという設定で、それを探すというお話らしい。
公式サイトによると、チベットでの撮影は2001年の9月にポタラ宮やナムツォで行なわれたとのこと。ポタラ宮ロケはエキストラ2,000人だって。知ってる人が写ってそうだな(笑)。

関連リンク↓
「レジェンド/三蔵法師の秘宝」公式サイト(日本語)
“天脈傳奇 / The Touch”…オリジナル公式サイト(英語)。こっちのほうが充実
楊紫瓊(ミシェル・ヨー)来日 !(アジアンパラダイス)
「SAYURI」の芸者役が、三蔵法師の映画を引っ提げ来日(eiga.com)

それにしても、三蔵法師がインドに行ったのは、ちょうどチベットがソンツェン・ガンポ王のもとで大帝国になろうとしていた時代。チベット文字を作るためにトンミ・サンボータも同じ時期にインドに派遣されていたはずだ。妙な重なり具合が興味深い。
西安からインドって、チベット通れば近いのに、シルクロードまわりとは、ずいぶん遠回りしたものだ♪

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