犬雑誌『Wan』でチベット犬特集
表紙の「中國 犬 西蔵」は、なんだかとってもわかりにくいが、犬の専門誌、月刊『Wan』(緑書房)4月号でチベット犬の特集。チベット好きにとっても意外と保存版かも。
チベット犬の、というか、チベット犬とチャイナ犬の特集だ。
注目は「チベットと中国に翻弄される犬たち」と題した早稲田大学の石濱裕美子先生の寄稿。「犬」だけを切り口によくここまでチベットネタを展開したなあという流石!な内容で読み応えたっぷり。チベマニアも楽しめるはず。
というか、特集のほとんど冒頭にあるにもかかわらず、これを理解できる『Wan』読者がどれくらいいるのかと心配になってしまうほど、チベマニア向けに思える。
ほか、文中の変な言葉づかいに対するツッコミについても石濱先生自身のブログをどうぞ。
↓
「そこらの愛玩犬に潜むチベット犬の血」(白雪姫と七人の小坊主達)
チベット犬といえばムツゴロウさんだ。なんといっても年期の入り方が違う。
1989年にはすでに『畑正憲 珠玉の写真集 ムツゴロウとゆかいな仲間たち6 幻の犬、幻の馬を求めて』(朝日出版社)を出している。80年代半ばのコンポ地方(チベット自治区の東南部)の写真がふんだんに掲載された、今となっては貴重な本だ。
で、今回の『Wan』にも、そのとき同行したムツゴロウ王国の方が当時の模様を綴っている。
中国の富裕層の間でチベット犬がブームだという話は、日本の新聞やテレビでも紹介されたことがある。大型のチベタン・マスチフが、一軒家が買えそうな値段で取引されているという。先週までチベットのラサにいたのだが、何カ所か「繁殖基地」とやらの看板を見かけた。なんだか金欲しさに無理矢理なことをやっているような気がしてならない。
[写真はチベタン・マスチフの飼い方などを紹介する本。何種類も本屋に並んでいた]
広い草原を走り回っているマスチフが、腹一杯食わせてくれる屋敷に閉じ込められて、2〜3世代後には吠えることも忘れて、おとなしくなってしまうのだろうか。
いや、チベット人のことじゃなくて、犬の話なんだけど。
[写真はポタラ宮近くの路上でうなだれるチベ犬。どこかへ売られていくのかな?]
月刊『Wan』購入↓
月刊『Wan』(緑書房)4月号(amazon.co.jp)
昔の関連記事↓
チベット犬といえば「ムツゴロウさん」だよな♪(チベット式)