毛皮なんて恥ずかしい! チベットの民族衣装に大異変!? ていうかダライ・ラマの影響力は絶大。
チベット人といえば派手派手のケモノ柄民族衣装大好き!で知られている。
が、チベット人たちが自らの毛皮を燃やしてしまう一大キャンペーンがスタート。
理由は「ダライ・ラマ法王が、そーいう毛皮は恥ずかしい、とおっしゃった」から。
2月7日、アムド(東北チベット)のレプコン(中国青海省黄南チベット族自治州同仁県)で“毛皮を燃やそう”キャンペーンが始まった。率いるのは地元のチベット人ツェテン・ジャとゴンポ・ジャの2人。キツネ、ヒョウ、カワウソなどなど伝統的な民族衣装を彩る毛皮が集められ、現地の名刹ロンウオ寺(隆務寺)の広場で盛大に火が放たれた。
2月12日、つまり昨日は現地の暦で正月の15日。新年の大祈祷祭の最終日に、火祭り?はクライマックスを迎えたようだ。
大好きな毛皮をなぜ!?
[写真は悪い例]
これに先立つ1月初旬、ダライ・ラマ14世はインドのアマラヴァティで12日間におよぶカーラチャクラ大灌頂の儀式を執り行っていた。
1月10日、法王は説法の中で野生動物の保護を説いた。
「毛やら皮やらで着飾った人々の写真を見るにつけ、恥ずかしくて生きた心地がしないよまったく」
法王は「チベットに帰ったらそう伝えるように」と念を押した上、その後のスピーチでも何度も野生動物、稀少動物との共生を訴えた。
命あるすべてのものを慈しむダライ・ラマ法王がそう言ったのは初めてではないが、普段法王の説法など聞く機会のないチベット本土から来たチベット人にとっては初めてだったかもしれない。
驚いただろうな。
カーラチャクラ大灌頂の参加者10万人以上のうち、チベット本土から約1万人が参加。そのほとんどは、特に毛やら皮やらが大好きな東チベット・東北チベットの人々なのだから。
カーラチャクラ大灌頂の後、環境NGO等によるイベントが開催された。本土から来た約3,000人のチベット人が「ケモノは着ません、買いません」という誓約書に署名した。
それを受けてのチベット本土での毛皮さよならキャンペーン。
なにも燃やさなくてもいい気もするし、毛皮に本能的に魅かれてしまう人も多いだろうし、毛皮しか着るものがないっていう人もいるだろう。
が、インドにいるダライ・ラマとチベット本土が直結しているという点が、単純に面白い。
やけに反応速いし。
あきらかにダライ・ラマの影響とわかっていても今回の場合、中国当局はノーリアクションだ。
オリンピックに向けて自然保護を訴えまくる必要があり、チベットカモシカ(チルー)を五輪マスコットに選んでしまった手前、文句は言えないだろう。他のテーマなら、ただちにつぶしにかかるだろうが(^-^;
元記事(英語)はこちら↓(画像あり)
Tibetans burn animal skins in Rebkong(TibetInfoNet)