チベット系四コマ漫画「ヤッキン」が復活☆
本日はチベット暦のお正月。
王暦2140年を記念して(?)
チベット系四コマ漫画「ヤッキン」が
8年ぶり(!)に復活しました。
[4コマ漫画]“YAKKIN”(ヤッキン)復活!
遊牧民の少年ニマとヤクのYAKKINのチベットっぽいお話
続くかどうかはわかりませんが。。。
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本日はチベット暦のお正月。
王暦2140年を記念して(?)
チベット系四コマ漫画「ヤッキン」が
8年ぶり(!)に復活しました。
[4コマ漫画]“YAKKIN”(ヤッキン)復活!
遊牧民の少年ニマとヤクのYAKKINのチベットっぽいお話
続くかどうかはわかりませんが。。。
「ケサル大王」はチベットで語り伝えられている英雄。その物語は世界最長の英雄叙事詩として知られ、2009年、ユネスコの無形文化遺産にも登録された。今もチベット東部を中心に人気を誇る伝説的英雄の伝統と現状を追ったのがドキュメンタリー映画「ケサル大王」だ。監督の映像作家・大谷寿一氏は7年間にわたってチベット本土のケサル王ゆかりの地の数々を訪ね、この作品を完成させた。
今までも何度か上映されてきたが、2月23日・24日に東京・東小金井で上映会が開催される。今回の上映会は「東チベットの今を知って考える」と題され、チベット問題を考える会代表の小林秀英氏の講演「東チベットの焼身抗議」と併せて行なわれる。ケサル王が人気のチベット東部では近年、チベット人による焼身抗議が続いている。
私が見た「ケサル大王」は、昨年購入したブルーレイディスクのバージョン。編集の乱れ等もあって、その後かなり変更されている模様だ。構成も変わっている可能性があるため、ここでは個人的に面白いと思った素材のみを紹介しておこう。
【物語】
正直ケサル王の物語がどんなストーリーなのかよく知らなかったが、本作品ではチベットの美しい風景や牧民の暮らしとともに概要が紹介されている。要は、梵天によって地上に遣わされたケサルが、競馬に勝ってリン国の王になり、周辺を平定していくという話だとわかる(←簡単にまとめすぎか)。その競馬のくだりが、有名なリタンの競馬祭で戦うカム(東チベット)の男たちの勇姿と絡めて紹介される。実はケサル王の物語はストーリーが確定しているわけではなく、今も新しく生まれている。その担い手が「語り部」だ。
【語り部】
今でこそチベット語や中国語の書籍の形で出版されているが、ケサル王の物語は口承文学として、語り部が伝えてきた。この語り部自体がミステリアス。本作品にも、11歳のときケサル王の夢を見て、目が覚めた後、3日3晩ケサル王物語を語ったという語り部(現在は70歳)が登場する。彼のように、読み書きもできず、誰かから習ったわけでもなく、長大な物語を突然暗唱できるようになったという語り部も少なくない。チベット全土で数十人しかいない語り部の本物の語りは、本作品のメインのひとつだ。また、神から降りてくるという物語を書き綴る医師も興味深い。
【仮面舞踏】
知らなかったのだが、東チベットの名刹ゾクチェン寺は、ケサル王とゆかりが深いらしい。先々代(100年くらい前)の5世寺主が、口承のみで伝えられていたケサル王伝を仮面舞踏(チャム)の形で、目に見えるようにしたそうだ。なかなか目の付け所がいいと思う。雪の舞うゾクチェン寺の中庭で繰り広げられる仮面舞踏の映像が見もの。これぞチベット、て感じだ。劇中で使われる仮面は、5世寺主が夢で見たものを形にしたという。
【チベットの現状】
こうしたチベットの伝統は、半世紀前の中国の侵攻によって一度はほとんど滅んだ。ゾクチェン寺も廃墟と化した。今も伝統的な生活や言語や信仰、そして自然環境が破壊されつつある。本作品も、そうした現状をいたるところで訴えている。単なる伝統文化へのオマージュでは終わらない。というより、チベット人の間でケサル人気が復活し盛り上がっているのは、危機的状況への救いを求めているからだ。これこそ本作品が伝えたいテーマだろう(と私は受け取った)。
寺を持たず、経典や仏具を草原に埋める儀式を行なっている僧侶も登場する。仏教受難の時代を予知した密教行者グル・リンポチェ(ケサル王の前世とされる)以来の伝統に倣ったものだ。いつ頃からか東チベットのいたるところに巨大なタルチョ(祈祷旗)のオブジェが現れるようになったのは、こうした埋蔵ムーブメントの一環だったのだろうか。
(関連記事「チベット式祈りの旗“タルチョ”は進化するアートだ」)
最新版の『ケサル大王』では以上のような映像が、完成度の高い作品となってご覧いただけるはずだ。
さらに3月末には大阪で、ケサル研究の第一人者、三宅伸一郎さん(大谷大学准教授)をお招きしての上映会も予定されているらしい。
乞うご期待!