【イベント報告メモ】10/24「チベット人と訪ねる『聖地チベット』展」(第1回)
チベット人と訪ねる「聖地チベット」展の第1回。
ほんと簡単で申し訳ないんですけど、報告メモです。
参加者はたしか15人(チベット人2人、うち1人は元僧侶)。
館内ツアーそのものは約2時間でした。
その後の食事&懇談の場でのチベット人2人のコメントを、
ケータイで必死でメモれた範囲で紹介します。
- 難民2世なので、チベット本土にある仏像、歴史の古い仏像を見たのは、生まれて初めて。本の中の写真でしか見たことがなかった。インドやネパールでは見られない。日本で、日本人と一緒にお参りできて嬉しい。
- 違和感あったのは、仏様・神様が「裸」で展示されていること。チベットの仏像は本来それぞれの衣服・装飾をまとい、信者の捧げるカタ(祝福を意味する白い布)に覆われている。日本人の常識に合わせて、仏像の本体だけを見せるために、服を脱がせて展示しているのかも。
- 違和感その2。仏像の並び順や配置も本来のものではない。本来の場から切り離されている。
- 展示会が終わったら仏像はちゃんと元のお寺に戻してほしい!
- 思っていたより多くの人たちが見に来ていて、チベットに関心を持ってくれることが嬉しかった。
- チベット人として誇りに思う。“天空の至宝”というサブタイトルのように、“チベットの”というより、世界の、天空の宝として、見てくれるといいと思う。
- 在日チベット人の多くは「見に行ったほうがいい」と言っている。まず見て、チベットに興味をもつ入り口にしてほしい。
▼写真はチベットの菩薩像。チベットではこういう派手なのが普通ですが、上野には来てません。日本人には、ありがたみなさそうだからでしょうか。
展示の仕方については、
仏像やタンカを、美術品、モノとして見ている日本人にとっては(他の美術展と同じで)まったく違和感ないようです。
それがどんな環境で、どんな人たちによって、どう使われているのか、という文化を紹介する気はまったくなく、
(知りたいというニーズもほとんどなく)
あくまで美術品として、美術的価値を基準に紹介している展示会、ということでしょう。
こうした展示のカタチをつくりだしたのは、
日本人自身の価値観とも言えそうです。
…みたいな話も出ました。
「チベット人と訪ねる『聖地チベット』展」、今後も続きます。
チベット人がどんな思いを抱いているのか、直接感じるチャンスです。
本日(10/25)第2回です。
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