中国当局、チベット僧ら200人を拘束
チベット人と中国当局が衝突し、僧侶ら200人が一時拘束された。場所はチベット東北部アムド地方の中心地、レプコン(同仁)。折しもチベット暦新年15日目の祈祷祭がクライマックスを迎えるタイミングだった。
米国のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、2月21日、チベット暦新年15日目のモンラム祭(祈祷祭)の行事に参加していたチベット人を警官が尋問したところ、他のチベット人たちが集まって騒ぎに発展。投石や車両に放火するといった事態となり、当局は催涙弾で鎮圧して、僧侶など200名を拘束した。チベット人たちは「チベット独立」「ダライ・ラマ万歳」といったスローガンを叫び、騒ぎは夜10時頃まで続いたという。
事件が起こったレプコン(中国青海省同仁県)は、チベット東北部アムド地方の文化的中心地。観光客も数多く訪れる。新年の祈祷祭のため、地元の大僧院ロンウォ寺(隆務寺)には相当の人が集まっていたはずだ。祭のクライマックスであるチャム(仮面舞踊劇)を演じる僧侶の多くが拘束されたため、行事は中止に。
騒ぎが大きくなったため当局はすぐに僧侶らを釈放せざるをえなくなったが、暴行・拷問による負傷者が多く、かえって怒りをかうことになった。結局、ロンウォ寺の高僧のとりなしで騒ぎが終息し、チャムも開催された。
民族意識が盛り上がる祭りの時には、こうしたことが起こりがちだ。次の節目は西暦3月10日。1959年、ラサ市民が蜂起した記念日だろうか。
Tibetans, Chinese Police Clash at Festival (Radio Free Asia, 2008.2.22)
治安当局、チベット僧ら200人を拘束 中国青海省(asahi.com, 2008.2.25)
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