« ラサのペントク・ゲストハウスが店じまい!"光明"の運命は!?【追悼速報】 | トップページ | 『チベット語になった「坊ちゃん」』で中村吉広氏がデビュー »

2005年11月 5日 (土)

Nスペ『新シルクロード 青海・カラホト』(NHK出版)

ご存知NHK新シルクロードの「青海・天空をゆく」が本になったもの。
長倉洋海氏の写真+今枝由郎氏のマトモな解説があり、テレビとは大違い。沢木耕太郎氏も特別寄稿。

『新シルクロード 第4巻 青海 天空をゆく/カラホト 砂に消えた西夏』(日本放送出版協会)のラインナップは…
青海 長倉洋海
取材記 第7集 青海 天空をゆく 矢部裕一
青海を知る チベット世界における青海 今枝由郎
カラホト 林義勝
取材記 第8集 カラホト 砂に消えた西夏 中島木祖也
カラホトを知る 西夏のゆくえ 白石典之
絹の道へ 風景の糸を紡いで〜西安から銀川 沢木耕太郎

silkroad_book01メジャーデビュー間近の「旅限無(りょげむ)」さんにツッコまれまくっていたテレビ番組とはだいぶイメージが違う。
巻頭カラー長倉洋海さんの写真は、アムドクンブム寺(いわゆるタール寺)の大タンカ開帳、ジェクンド(玉樹)のジェグ・ゴンパや競馬祭。個人的にはジェクンドが大きく取り上げられていて嬉しい。
変な文成公主の像とかを口絵に持ってこなくて本当によかったと思う。

silkroad_book02今枝由郎氏はフランスにベースを置くブータン・チベット学者。最近では『ブータン仏教から見た日本仏教』(NHKブックス)、『チベット史』(春秋社)などの著書・訳書がある。
今枝氏の青海についての解説は思いっ切りチベットびいきだ。というか、これが普通の感覚だと思うが。
昔のチベットについて語るとき、いきなり「吐蕃」と書いてしまう人が多いものだが、ちゃんと「中国の史書には吐蕃と記されるチベット帝国」「古代チベット吐蕃帝国」と書いてくれている。
また、『書経』など中国の古典がチベット語訳されていたことについて、「中国文明を学び、取り入れた」などとうっかり書きがちだが、今枝氏は「チベット人の中国文物の理解の高さがうかがえる」と書く。他にも「敢然と立ち向かった」「快挙である」「最先進文明国であった」等、ちょっと誉めすぎかと思うほど(笑)。

青蔵鉄道(青海チベット鉄道)の影響についても、
「チベットを中国の大地に結びつけ、政治・経済的に吸収・統合するための決定的な施設になるのではなかろうか。そうはなって欲しくないものの、現状および近未来的展望からは、そうとしか思えないところに、チベットの置かれた悲劇的状況がある。」
もう完全にこっち側(^-^;のヒトだ。

silkroad_book04ところで、今枝氏の文章の中に出てくる、ラサのジョカン寺前に立てられている“唐蕃会盟碑”の写真(↑←みたいなの)は僕のものだ。こういう絵にならないアイテムでも、いちおう撮っておけば役に立つこともあるんだなあ(^-^;
使っていただき、ありがとうございましたm(..)m

« ラサのペントク・ゲストハウスが店じまい!"光明"の運命は!?【追悼速報】 | トップページ | 『チベット語になった「坊ちゃん」』で中村吉広氏がデビュー »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

無料ブログはココログ