チベット難民の亡命に同行したドキュメンタリー『ヒマラヤを越える子供たち』が再上映される
今も毎年2,000〜3,000人のチベット人が難民となっている。
多くの難民は国境警備が手薄になる冬、ヒマラヤ山脈を歩いて越えて、ネパール・インドを目指す。
その約三分の一が14歳未満の子どもたち。
逃避行に同行して撮影されたドキュメンタリーフィルムが上映される。
『Escape Over the Himalayas ヒマラヤを越える子供たち』は、ヒマラヤを越えて亡命する実際のチベット難民を追ったドイツ製のドキュメンタリーフィルム。
5人の子どもを含む10人の亡命者、そして彼らを導く亡命ガイドの姿を描いている。
昨年の“バンフ・マウンテン・フィルムフェスティバル ”で上映されたが、気が付いたチベット関係者はほとんどいなかったらしい(^-^;
ということで、今秋、あのパタゴニアとチベットサポートグループKIKUのコラボによる、トークショー付き特別上映会が実現した。もちろん日本語字幕付き!
・上映スケジュールやチケット情報等、詳しくはKIKUのページ→「ヒマラヤを越える子供たち」
・このフィルムの公式サイトでは予告編が見られる。
→予告編に直リンク(3.2MB)
NGO"International Campaign for Tibet"のレポート"Dangerous Crossing"によると、
2004年にカトマンズのチベット難民受け入れセンターに登録されたチベット難民の数は2,334人。
これはあくまで国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に認められた数であって、この他に、登録されていない人、途中で捕まった人、山中で命を落とした人も少なくないはず。中国とネパール・インドはますます友好(?)関係を深めていて、チベット難民を取り巻く状況は悪化する一方だ。
なぜ亡命するのか?
このレポートによると、
(1) 難民の約3割が14歳未満の子ども。難民学校でチベット式の教育を受けさせるために親が亡命させる。
(2) 成人のほとんどは僧侶と尼僧。仏教を学ぶために亡命の道を選ぶ。
(3) 西部大開発で移住させられ食えなくなった、とか、増え続ける漢族との競争に破れて失業した、といった人もいる。
(4) ダライ・ラマ法王の姿を一目見たいただけというチベット人も多い。
…となっている。
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