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2005年8月

2005年8月28日 (日)

VOGUE NIPPON「なぜセレブはダライ・ラマの言葉に耳を傾けるのか?」

いま発売されている『VOGUE NIPPON』10月号に「なぜセレブはダライ・ラマの言葉に耳を傾けるのか?」(12ページ)が掲載されている。なんとなく『BRUTUS』(4/1号)から続く一連の流れという気も。

vogue_nippon_jfkまずはJFK Jr.とのツーショット。そしてギアとかシャロンとかウマとか色々。
寄稿しているのはリチャード・ギア、坂本龍一、ダナ・キャラン、隈研吾、藤田理麻、よしもとばなな(←大きめ)という、ややお馴染み感強めなラインナップ。それと、澤文也氏による法王来日ツアールポ、最後に70歳を迎えた法王インタビュー@ダラムサラ
[写真は特集の最初のページ]

vogue_nippon_coverで、とびっきり重い上質の紙をふんだんに使っている女性誌は立ち読みの強敵だ(^-^;
しかも、こういう時に限って別冊付録が2冊+綴じ込みポスターなんかが挟み込まれていて、輪ゴム留めして立ち読みを拒んでいる。
そこで「法王のお言葉をセレブだけに委ねておいてはいけない!」という皆さんにアドバイス。
真ん中の別冊が挟まれているところの直前が、ズバリ法王特集だ!(違っていたらごめんなさい)
[写真は表紙]

vogue_paris『VOGUE』といえば、かつて『VOGUE PARIS』がまるごと1冊、ダライ・ラマ法王に特別編集長を任せるという快挙を成し遂げている。アート系の学校の図書館とかを必死で探すと書庫にあったりするので、廃棄されないうちに見ておいたほうがいいと思うよ。
[写真はその『VOGUE PARIS』1992年クリスマス号]

2005年8月26日 (金)

32世紀、ダライ・ラマ法王はポタラ宮に健在!(『エンディミオンの覚醒』)

8歳のダライ・ラマ法王が一休禅師の歌を引用して法を説く。相手は謁見に訪れたヴァチカンの枢機卿。西暦で言うと32世紀、惑星“天山”のポタラ宮で。
ダン・シモンズの「ハイペリオン」シリーズの完結編『エンディミオンの覚醒』は、どういうわけかチベットネタが満載だ〜

やっと読めた(^-^;
そもそも「ダライ・ラマ何十何世だかが出てくるSFがあってね」と聞いて、それはぜひ読みたいと思ったのが「ハイペリオン」シリーズ。
が、これが長いのなんのって、
『ハイペリオン』
『ハイペリオンの没落』
『エンディミオン』
『エンディミオンの覚醒』
の4部作あって、それぞれ分厚い文庫本×上下巻。
最初の2作を読んだ時点でダライ・ラマなんて出てこなかったので一旦挫折したのは、いつだったかな。
4作目『エンディミオンの覚醒』の真ん中あたり(第二部)でようやく登場してくれた。

endymion1ものすごく簡単に言うと、今から1000年以上の間に色々あって(^-^; 地球はほとんど放棄された。人類は宇宙に散らばって、人工知性と渾然一体となって多様な進化を遂げている…というSFによくある未来。
で、人類を支配しているのは、なんとローマ教皇率いるヴァチカン。“聖十字架”と呼ばれる寄生体によって、死んでも何度も生き返るホントの“復活”を可能にしている。
けど、その“聖十字架”を、つまり不死を受け容れない辺境の非キリスト教徒の惑星のひとつが“天山”だ。

endymion3天山にはポタラ宮やチョカンがあって、そこは“中国”の中心地らしい。
そして、指導者は、何代目だかはわからないがダライ・ラマ法王、8歳。
摂政レティン・タクタとか、サムディン寺の女活仏ドルジ・パーモとか、ギャロ・トゥンドゥプとか、ツィープン・シャカバとか、ロサン・サムデンとか…おいおい千年前と同じじゃないかみたいな人名が続々登場する。
千年たって別の惑星に移っても、チベット人はやっぱり高地に住んで、チュバを着て、ヤクを手なずけ、ツァンパとモモを食べて、バター茶を飲んでいる。

endymion2チベット仏教はもちろん健在だ。偶像崇拝や儀式が廃れて、より素朴な方向へシフトしてはいるが、やっぱり黄帽派とか紅帽派とかはあるらしい。ゴンパをはじめ、タルチョ、マニコル、チョルテン、各種仏具などの小道具も網羅。
本筋と関係あるんだかないんだか(実はあるんだろうが)登場人物がやけに仏教や東洋思想の蘊蓄を語っていたりして少々くどい。
(ちなみに「訳者あとがき」に東京外大の星泉先生への謝辞の言葉がある)

という具合に、なんだか異常にチベット色(その他の“東洋”色もだいぶ混ざっているが)の濃い『エンディミオンの覚醒』。
ダライ・ラマ法王も案外チョイ役ではなく、ドルジ・パーモ女史とともに、かなり最後のほうまでストーリーに絡んでくるので感心感心♪
チベットネタだから、というだけの理由で読む人がいるとは思えないが(^-^;
基本的には「謎多すぎな娘×娘に恋するボケ系の男、2人の愛と珍道中が人類を救う!」みたいな甘めのお話だし(←なんというモトもコもない言い方…)、“謎解きの巻”なので、前の3作を読んでなくてもストーリーはわかるようになっている、と一応勧めてみたりして(笑)。
1400ページ、達成感ひとしお(^-^;

2005年8月22日 (月)

ラプラン寺の座主グンタン・リンポチェの“生まれ変わり”を認定

ちょっとマニアックなニュースだけど、一部地域では大事件。
チベット仏教ゲルク派6大寺の一つ、アムドのラプラン・タシキル寺(甘粛省夏河の拉卜楞寺)の座主だった故グンタン・リンポチェ6世の“生まれ変わり”が中国によって公式に認定されたらしい。

gungthang_rinpocheグンタン・リンポチェ6世[←写真]は1926年、チベット東北部アムド地方ンガバのゾッゲ(現在の四川省若爾蓋)で生まれた、ラプラン寺の座主(宗教上のトップ)。
アムドが中国の支配下に入った後、1958年から21年間にわたって投獄されていた。
1979年に釈放された後はパンチェン・ラマ10世らとともにアムドでチベット仏教の復興を志し、中国仏教協会副会長も務めていた。

gungthang_kid6世は2000年に亡くなり、その後、伝統に則って“生まれ変わり”探しが行なわれていたが、この度、2002年生まれの男の子[←写真]が、めでたく7世として認定された。
8月9日に認定の儀式を執り行ったのは、ラプラン寺の寺主(経営上のトップ)ジャムヤン・リンポチェ6世(やはり中国仏教協会副会長)。

で、ダライ・ラマ法王の承認は受けたのだろうか?
必要かどうか自体に異論があるだろうし、そのことにはあえて触れないようにしているのだろうが、
パンチェン・ラマ11世(本物)のときのように密使を通じて秘かに承認を受けていたらカッコいいなあと思う。
チベット人はみんな知っているのに、誰かに聞かれたら「受けてない」と言い張っていれば、それでいい。まあ、北京のパンチェン11世の承認も、ついでだから受けておけばいいじゃないか。

▼「西蔵文化網」のニュース(中国語)。写真たっぷり。先代どころか1世から5世までの解説、6世のカーラチャクラ灌頂の模様など情報満載。さすがアムド人、地元だけあって気合いが入っている。
第六世貢唐倉大師転生霊童認定

▼「チベット・ニュース・ダイジェスト」より(日本語)6世が亡くなった当時の記事。中国が認定したパンチェン・ラマ11世を認めたがらなかったことなどが書いてある。
『偉大な学者で愛国者』の死 故グンタン・リンポチェの経歴

▼中国公式メディア「人民網」(日本語)の記事
グンタン・リンポチェ6世の転生霊童を認定 西蔵
↑“西蔵”なんて書いていいのかな?(笑)

2005年8月18日 (木)

禁断のアート、砂マンダラ@BRUTUS(9/1号)

brutus050901先日、相田みつを美術館で9日間にわたって行なわれた砂マンダラ作成の模様が、
今売ってる『BRUTUS』(9/1号)の後ろのほうで紹介されている。
p.142「選ばれし者にしか作れない、禁断のアート!? 美しい砂曼荼羅が完成し、消えていくまで。」

ライターは↓これを書いた荒川京氏。
「ブルータス」、チベットに出会う!

当時の砂曼荼羅レポートは↓をどうぞ。
チベット砂曼荼羅の世界会場レポート(チベットハウス)
Kikulog(KIKU)

しかしこんなにチベットネタばかりやってて大丈夫だろうか(^^;>BRUTUS
今はなき同朋舎『GEO』がチベットと猫だらけだったのを思い出す(←あくまで印象)。
今後もし猫が載り始めたらヤバいかもしれない(笑)。

2005年8月15日 (月)

チベット独立を描いたミステリー小説『ヒマラヤン・ブルー』(山石 恵)

『ヒマラヤン・ブルー』(山石 恵)新風舎文庫(←amazon.co.jpにリンク)

pic_0241旅先のシンガポールで萌子はスワミと出会い恋に落ちる。しかし、一枚のフロッピーディスクを萌子に託しスワミは謎の死を遂げる。その後、残された萌子の周囲で起こる殺人事件……。謎を追う萌子の前に立ち塞がる中国情報部。スワミと同じ顔の男・楊は何者か。
騒乱から政府瓦解へと突き進む中国を後に、聖地チベットで萌子は歴史の闇に葬られた二人の兄弟の、悲しい宿命を知ることに……。書き下ろし長編ミステリー。

新風舎の紹介ページより

せっかくのミステリー仕立てなので展開は書かないでおくが、
平たく言うと、旅先で優しくされた男とついやっちゃったために、
チベット独立運動に巻き込まれていく日本人女性の話。
最後はラサまで行って活躍する。

最初から最後まで“私”が語るスタイルのためか、
“私”の知識と交際範囲内のことしか語られない。
職場や仕事(フラワーコーディネーターだそうだ)の話はやたらと細かいのに、
国際情勢絡みになると、とたんに『サピオ』に載ってたような話を薄めた感じになる。
よく言えば“等身大”。
そのレベルに合わせられれば、“私”の成長物語に感情移入できるはずだ。

読後感を「いかにも女が書いた、って感じ」と語った女性がいたが、まさにそんなテイストもあり。あ、いい意味で(笑)。

著者について詳しいことはわからないが、たぶんチベットが好きな人なんだろう。
チベットにまつわる細かなガジェットがあちこちに散りばめられていて、適材適所きちんとハマっていると思う。
わざとらしさ、あざとさもなく、“私”を取り巻く周辺の設定については妙に通っぽくて好感度大。
でも、“私”については好き嫌いが分かれるだろうなあ(笑)。

まあすぐ読めるので読んでみて下さいよ。

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