チベット僧“放火”で逮捕【またですか?】
チベット人の僧侶が「州議事堂に放火した」として逮捕された。
昨年「爆弾事件で死刑判決を受けた僧侶」が注目を集めただけに、
またか? という気持ちにもなる。
反政府活動をして捕まるチベット人は坊さんばかりではないが、
やけに目立つのは確かだ。
なぜチベットの僧侶はしょっちゅう捕まるんだろう?
ロンドンのTibet Information Network (TIN)の記事の抄訳↓
TIN NEWS UPDATES 11 January 2005
Fire in official building in Kardze; monk arrested
http://www.tibetinfo.net/news-updates/2005/1101.htm
2004年12月23日の夜、四川省康定にあるカンゼ(甘孜)チベット族自治州人民代表大会(州議会)の議事堂で火災が発生し、放火容疑でソナム・プンツォクという僧侶が逮捕された。
火災の発生は午前3時頃。ほぼ同じ頃、“free Tibet”を呼びかけるビラがこの地域に貼られていたという情報もある。しかし、ビラと火災の直接の関係を示す証拠は確認できていない。ビラが貼られていたとされる場所の一つは、火災現場から歩いて約1時間半かかる場所である。
逮捕された僧侶ソナム・プンツォクはカンゼ州ダルド県(甘孜州康定県)のツォシという村の出身で、年齢は30代とされている。カンゼ寺(甘孜寺)に所属はするものの、明らかに僧院には住んでいない。彼はずっと“free Tibet”活動家だと当局に疑われていたようだ。2002年にカンゼ寺で行なわれたダライ・ラマの長寿祈願の法要の際、法要を阻止するために警官が寺に乗り込む模様をビデオ撮影していたことがわかっている。(了)
同じ事件を伝えたラジオ・フリー・アジアの記事の翻訳(byまことさん)↓
「中国四川省−カンゼ県で火災事件が起きチベット人僧侶が逮捕、警備が強化される(米国ラジオ・フリー・アジア 05.01.11) 」
http://watch.blogtribe.org/entry-e9e221353a4bad5a97b92e3e285446d5.html
カンゼなどの東チベット(カム地方)の東部(中国的に言うと四川省甘孜州)は歴史的にチベット・中国の境目。表面上、仲良くやっているようでいて、いまだに微妙な緊張関係がひしひしと感じられるエリアだ。
もともとチベットの僧侶は北京よりインド(ダライ・ラマや各お師匠さんたち)に目が向いている人が多いし、長年中国から目のカタキにされてきたから活動家になる素質は十分。空性を理解しているから(?)この世に怖いものはない。
さすがカムの坊さん、元気よすぎ♪
(真犯人かどうかはわからないけど)とりあえず殺生をしなかったのは救いだ。
[写真は花を愛でるカムの坊さん。怒らせたら怖い? 当然本文とは一切関係ありません]
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